エチケットのおしゃれなワインは、醸造者の歴史を物語ります。エチケットのこの二人は?

雑学
Opus One 2017 Label

皆さんはワインに貼られたラベルに、どのような意味が込められているかご存知ですか?

ワイングラスの中の1杯の液体は、ワイン生産者達の技術、努力、想いの結晶です。

ワイン造りはブドウが木に実る前から始まり、醸造、熟成を経て、瓶詰めされるまでに長い時間がかかります。

その間に数多の工夫が凝らされ、手間暇かけた作品に貼られるエチケットには、造り手の想いが込められています。

例えば、ボルドー5大シャトーの1つであるシャトー・ムートン・ロートシルトのラベルは、ブドウ、ワインを飲む喜び、ムートン・ロスチャイルドのシンボルである牡羊などをテーマモチーフに、著名な画家がラベルデザインを手掛けています。

さて、今回紹介するオーパスワンのラベルですが、白地に青で二人の男性の横顔が描かれています。

このワインにはいったいどのような思いが込められているのでしょうか?

オーパスワンの歴史

Margrit Mondavi, the former first lady of wine, is sandwiched by her late husband Robert Mondavi and Baron Philippe de Rothschild. Courtesy of Margrit Mondavi.
参照元:davisenterprise.com

オーパスワンは、ワイン大国であるフランスと、ニューワールドの中でも人気の高いアメリカ、それぞれの国が代表するワイン界の2人の巨匠が手を組んで作り上げたワインです。

そんなワインが誕生するまでのストーリーを紐解いていきましょう。

1855年にパリ万博で制定されたメドックの格付けですが、現在に至るまでの160年以上の歴史の中で唯一格付けが2級から1級へと変更が許されたシャトーがありました。

そのシャトーの名は、シャトー・ムートン・ロートシルトと言い、そのオーナーであるロスチャイルド男爵は、1級に格上げされた後でも最高のワイン造りを追及し続けました。

そんな彼は、1976年の「パリの審判」の後、すぐにアメリカに注目し、渡米してカリフォルニアの気候や土壌をその目で確かめていました。

この地域は、ゴールドラッシュの時代に移民によって開拓された地域で、ヨーロッパ諸国のような法律に囚われず、醸造家それぞれの考え方で、多様性のある自由なワイン造りを行っていました。

その時に出会ったのがロバート・モンダヴィで、生まれも育ちも全く異なる二人でしたが、ワインに対する情熱や芸術に対する想い、考え方に共通点が多く、すぐに意気投合しました。

ロバート氏はカリフォルニアの最高のブドウを提供し、フィリップ男爵がボルドーの最高の技術を提供する。この二人三脚体制で出来上がったワインは非常に素晴らしいものとなりました。

そして、もう一度オーパスワンのエチケットを御覧ください。

そんな二人の熱き想いが交錯したワイン、という背景をよく表していると思いませんか?

一体どんなワインなの?

Pouring red wine from a bottle into a wineglass

さて、気になるオーパスワンの味わいですが、使用されているブドウ品種のカベルネ・ソーヴィニヨンは世界中で多数栽培されているポピュラーな品種です。

なかでもオーパス・ワンのカベルネ・ソーヴィニヨンは、カリフォルニアの大地ならではの重厚な味わいを感じることが出来ます。

Napa Valley wine country mountain hillside vineyard growing crops for grape harvest and winery winemaking. Rows of lush, green grapevines ripen in cultivated agricultural farm fields glowing in sunset.

また、オーパスワンのブドウ栽培において特徴的なのが、一般的な畑の5~6倍の密度でブドウの木を植えて栽培密度を上げていることが挙げられます。

密度を高くすることによってブドウは競い合って根を張り、その実も凝縮感のある香りの強いものができあがるのです。

さらに、涼しい夜間にブドウを収穫する、ナイト・ハーヴェストを行うことで、最適な糖度のコンディションでブドウを収穫します。

また、醸造には手摘みで収穫されて選別された果実から、重力の力だけで得られる、濃度の高いフリーランジュースのみを用います。

このように、ボルドーの洗練された醸造技術と、カリフォルニアならではの恵まれた気候を活かし、最高品質のワインを造るために、ブドウ栽培から醸造まで妥協を許さないワイン造りによって出来上がるのがオーパスワンなのです。

まとめ

a wine glass for drinking, consumption of alcoholic beverages and enjoyment

これだけこだわって造られた美味しそうなワインなら、一生に一度は飲んでみたいですよね!

高級ワインの代名詞であるオーパスワン。いつか来る特別な記念日の為にまた、日頃頑張っている自分へのご褒美にいかがですか?

Date. Unrecognizable Loving Couple Holding Hands Celebrating Valentine’s Day In Restaurant.
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